年末年始が過ぎると、
年間ベストセラーも発表になり、
出版業界としてはひと区切りとなります。
ですが、この時期から開始されることもあります。

それが就職活動です。

出版業界を活性化していきたいと本気で考えている身としては、
やはりいい人材に来てもらいたいし、
とくに純粋な熱意や理想を持った人、
本が好きだという人、
メッセージを届けたいという人には、
ぜひこの業界に入ってほしいと思っています。

そのために、
少しでも自分の知識・経験が役立てばと思い今回記事を書きました。
(少し長くなりましたが) 

素敵な人と一緒に大きな理想を抱きながら、
出版業界を盛り上げていけたら、
こんなに楽しいことはないと思っています。

でも、実際の出版業界の就職活動は、
一筋縄ではいきません。
他業種と比べると明らかに狭き門といえます。

就職活動ではよく「倍率」という数字が語られますが、
出版業界はどんなに倍率が低くても、
100倍以上の倍率をくぐらなければいけない。
そんな会社ばかりです。


だからこそ、

しかるべき準備をして、
しかるべき知識をつけ、
しかるべき心持にて、

就職活動を乗り切り、
晴れて出版業界の一員になって欲しいと思っています。


私のブログでは少しばかりではありますが、
出版社の就職活動というものについて、
その実態や、コツをお伝えしていきたいと思います。

もっと詳しく知りたい、
という学生さんは遠慮なくコメントくださいね。

このブログを見つけた、
そしてそれを読んだ。
そのことが他の「なんちゃって受験」している人との
大きな差になることを願って、
「本気」で出版業界で生きていこうと思う人に、
メッセージを書いていきたいと思います。


まずは、

「就職活動の時期」についてのお話です。

日本経済団体連合会(通称・経団連)が
2017年度卒の学生を対象にした就職活動について、
説明会を3月より解禁し、
選考については2016年度と比較して
2か月前倒しとなる6月から開始すると発表して、
少しだけ話題になりました。

毎年、経団連の発表は話題になりますが、
これはあくまで経団連に加盟している企業においての話です。

ですので、経団連に加盟していない企業に関しては、
決して上記のスケジュールで行われるわけではありません。

ではなぜ、毎年経団連の発表が話題になるかというと、
それは経団連の採用活動の「時期」が、
ほかの企業に決して少なくない影響を与えるからです。

当たり前のようですが、
採用時期が明確になっていないと、
企業側も採用の準備をすることができません。

その時期がいつになるかによって、
採用活動の予定やスケジュールは大いに左右されてきます。


たとえば、「夏」の時期が最大の書き入れ時、
という企業があったとします。
その企業にとっては採用活動が春になるのか、夏になるのか、
それだけで採用にかかる負担が大きく異なります。
忙しい時期の採用というのは、とにかく避けたいわけですね。


これは学生にとっても無関係の話ではありません。
先ほどの春にあるのか、夏にあるのかという例でいうと、
春であれば比較的融通が利くかもしれませんが、
夏だと試験などと重なる可能性が大いにあります。


実際、私が大学時代に在籍していた「社会心理学科」というところでは、
通常、1年かけて卒論を仕上げるのですが、
そのためには、春に仮説を検証するための調査票(アンケート用紙)を作成し、
夏に実施して有効なサンプル数を集めなければいけません。

どんなにいい会社に内定しても、
大学を卒業できなければ意味がありません。
ですので、就職活動の時期に影響を与える
経団連の発表は毎年注目されているのです。


実際に、新卒採用の多くを手掛ける
マイナビでもそれにあわせてベースがつくられています。


2016年のスケジュールをどう計画するのか、
大まかなひな形が掲載されているので、
気になる人はチェックしてみてください。



では、いよいよ本題に入ります。
出版社の就職活動の時期についでです。
出版社は経団連には属していませんが、
どの程度、その発表に影響を受けるのでしょうか?

極端にいうならば、「ゼロ」です。
まったく影響を受けないと考えて構わないでしょう。

東洋経済オンラインさんに、
経団連加盟企業以外の企業について、
わかりやすい解説が掲載されていたので、
紹介いたします。

就活前に「2017年卒の採用日程」を押さえよう

出版社についてこの記事では、
「マスコミ」という枠に含まれています。
「外資系企業」とともに11月からのスタート、
と表記されていますが、
私の実感としてもそんなところです。

とにかく出版社に入りたいと思うのであれば、
スタートは11月ころと考えていいでしょう。

ですので、今から始める人は、
出遅れている、という認識を持ってもいいくらいです。


ただ、今から始めるなら、
差がつくことなく、十分に間に合いますから、
出版志望の方はぜひ、今すぐ始めてほしいと思います。

ではなぜ11月ころからのスタートなのか。

それは、テレビ業界がスタートするのが、
このくらいの時期だからです。

出版社の就職活動時期は早く、
2月になれば一斉にエントリーがスタートしていきます。

経団連の発表と比較すると、
だいぶ早いことがわかります。

そのため、出版社を受ける人が
「面接の練習」をしたいと思ったら、
この時期のテレビ業界しか選択肢がないわけです。

だから決して楽ではないエントリーシートに年内に取り掛かり、
翌年から面接を重ねていくわけです。

はっきり言って、
「どうしても出版社に行きたい!けどあわよくばテレビ業界もいいかも…」
と思っている人が内定するほど、テレビは甘くはありません。

面接の詳細はまた別記事で書きたいと思いますが、
間違いなくどこかで落ちると思っていいでしょう。

どこで落ちるかは、その人の実力や準備次第です。

ちなみに私はテレ東さんだけ3回目まで到達して、
あとはエントリーシートや面接初回で落とされました。

でもここで経験したことで、
だいぶ面接の雰囲気をつかむことができたと思います。


まとめると、
出版社の就職活動に臨むにあたり、
「練習」をするのであれば年明け前から準備しなければいけません。
でも、それが決定的な何かをもたらすわけではありません。
年が明けてもリアルな場での準備の機会を少々逸したくらいで、
実際の出版社の採用自体に大きな影響があるわけでもないのです。


1月からでも練習用に受けられるところは探せばあるでしょう。
マスコミはごく少数かと思いますが。


ただ、注意したいのは、
(ここが重要なところですが)
講談社、集英社、小学館の大手三社は
いづれも2月からエントリーが開始され、
基本的には出版社のなかで最も早く結果が出る部類である、
ということを知ることです。

いくつか、それよりも早い出版社もあります。

たとえば、私のときは、
株式会社ロッキング・オン、福音館書店、東京書籍などが
出版社のなかでは最も早いスタートで、
地元の出版社などもこれに続いていました。

でも、大多数の出版社は大手三社の後にあります。

これは考えればわかることですが、
中小の出版社は大手出版社より早くしようとはあまり思いません。
出版社を目指す学生のほとんどは
基本的には総合出版社である大手三社を志望するはずだからです。

大手三社より早く採用して内定を出したところで、
間違いなく大手三社の採用が終わらなければ
返事はもらえないでしょう。
だから大手三社に少し遅れる形で各社始めるのです。

ということは、です。

ほとんどの人にとって第一志望である大手三社の採用試験が、
最も早く進んでいく可能性が非常に高いということでもあります。

よく言われることですが、
最初に受けた企業で受かることというのはごく少数です。
基本的にはうまくいきません。

緊張もするし、勝手もわからないからです。
しかもそれが、いきなり第一志望の会社となれば、
なおさらです。

実際、大手三社が第一志望といいながら、
初めての面接となりうまくいかなくて後悔していった人を、
たくさん見てきました。

まずはそのようなことのないように、
出版社の就職活動の時期を頭に入れ、
大きな会社を受ける前に、
しっかりとほかの会社で練習しておくことが大事です。

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