今回も前回の記事に引き続き、夏まゆみ先生の
『エースと呼ばれる人は何をしているのか』
の本づくりについてお話します。



 
今回の本づくりのポイント
②アイドルの本ではなくビジネス書を貫いた

前回の記事の①で書いたように、
本書のキーポイントは、
芸能界という華やかな舞台の裏側で生きる夏先生のメッセージを
ビジネス書に落とし込んだところにあります。

なので、本づくりではあくまでビジネス書を読む読者(一般のお仕事をされている方)を想定し、
その読者の悩みに焦点を当てた内容となっています。

読者の悩みとは、
 
なぜ、自分はなかなか結果を出せないのか?
どうしてあの人は結果を出しているのに、自分はできないのか?
頑張っているが成果が出ないのは、頑張り方が間違っているのか?

具体的にはこういった悩みです。
そんな悩み対して夏先生が、
これまでの指導経験から答えていく形をとっています。


芸能人の本は、
エッセイや言葉集など、
その人の持つエッセンスや日常を
ある種「切り売り」して作るパターンが過半数を占めます。

すでにファンがいて、
作りやすいからです。


でも今回はそうではなく、あくまで、

なんでビジネスで結果が出ないんだろう?
自分は何が間違っているんだろう?

という悩みに答える事にこだわりました。

なので、冒頭の導入、
そして全体の構成に至るまで、
その悩みへの「回答」に費やしているのです。


今回の本づくりのポイント
③エースというキーワードを明確にした

②で触れた悩みをちょっと具体的に言い換えてみます。

どうしてあの人は結果を出しているのに、自分はできないのか?
社内のエースと呼ばれている人は何をしているんだろう?


これが今回私が最も大切にした「悩み」です。

社内には必ず「エース」と呼ばれる人がいます。
営業であれば成績を出している人、
システムエンジニアであれば
作業の速さやプログラムの美しさを持つ人かもしれません。

「エース」という言葉ではなくとも、
業界の「スター」だったり、
なんでも知っている「ベテラン」だったり
とにかく一目置かれる人が職場に一人はいるのではないでしょうか。


そんな「エース」格の人と自分の何が違うのか?
という疑問に対して、
夏先生が「エースの習慣」を身につけているかどうかで、
大きく運命が変わっている、ということを
実体験を交えながら回答しています。

なので、今回の本づくりにおいて、このエースという言葉にはこだわりました。


今でこそ「エース」というと
「中心人物」「一目置かれる人」というイメージを持てますが、
この言葉はAKB48で前田敦子が
「エース」と呼ばれるようになったことで普及した言葉です。

そして前田敦子を「エース」と呼んだのが
他でもない夏先生だったのです。


エースという言葉を普及させたといってもいい夏先生だからこそ、
「エースになる人の習慣」について語れる、
そう思い、タイトルでも絶対に「エース」という言葉を
使いたいと決めていました。


しかし、事態はそう簡単ではありませんでした。


社内のタイトル会議で出てきたのは、
「エースって野球のエースこと?」という言葉。


そこで初めて思い知らされました。
50代以上の人たちには
「エース」という言葉に「中心人物」というようや認識はなく、
野球のピッチャーのエースという認識のほうが
圧倒的に強かったのです。


ビジネス書の読者であるその年代層に対して
イメージできない言葉をタイトルに入れるのはダメだ、
そういわれて変更を言い渡されました。


しかし、この本を思いついたきっかけは、
 
アイドルの姿を見て素直に感動し、
「自分も頑張らなきゃ!」と思うような人が、自分も含めて間違いなくいるよなぁ…
 
と思ったところから出発しています。


ビジネス書に落とし込んでいるとはいえ、
やはり夏先生がこれまで積み上げてきた実績は、
「エース」という象徴によってイメージされるもの。

そしてそれ以上に、
「エース」以外の言葉をいくら考えても、
「エース」以上に夏先生にぴったりくるものがなかったのです。


また、そのときから本のPRのことも考えていたのですが、
夏先生が「エースになる習慣」を書いた、
というニュース性がこの本の話題を左右する、
と思っていたこともあります。


夏先生にタイトルの相談を率直にしたところ、
すごく背中を押してくれ、勇気をもらいました。
そして再度会社に掛け合い、
無事、いまの

『エースと呼ばれる人は何をしているのか』

というタイトルに落ち着きました。

蛇足ではありますが、
この本がベストセラーになったきっかけは、
複数のネットメディアに取り上げられ、
話題になったことでした。

そのときの記者さんが

「夏先生が『エース』について語るということで、
記事にせざるをえませんでした!」

とみなさん口をそろえておっしゃっていました。
ちょうどアラフォーの記者さんが多く、
夏先生とエースという言葉に
感じるものがあったようです。


この言葉を聞いた時、思わず心の中でガッツポーズをしたものです。

本を作っていると、著者さんはもちろん会社のいろいろな方が関わってきます、
自分ひとりで考えたタイトルのとおりになることはほとんどありません。
ですが、苦心してピッタリとくるタイトルに行きつき、
そしてそれがヒットし受け入れられる時、とてもやりがいを感じます。

長くなってしまいそうなので、続きはまた次回で、
改めて書いていて思うのですが、この本には思い入れがありすぎて、
ついつい長文になってしまうようです…
次回もぜひ読んでいただけると嬉しいです。

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