前回の記事の続きで、今回も就職活動に必要なものを、
重要度の高いものから簡単に説明していきます。

細かくは、またそれぞれの項目で解説していきたいと思いますが、
まず、前回ご紹介した出版社と一般企業の違いをもう一度。


【出版社の就職活動に必要なもの】
・自己分析 10点
・会社研究 10点
・試験対策 9点
・面接対策 8.5点
・出版社に特化した就活イベント 8点
・ES対策 7点
・合同会社説明会 5点
・出版業界研究 5点
・OB訪問 2点
・インターン 2点


【一般企業の就職活動に必要なもの】
・該当業界研究 8点
・自己分析 7点
・面接対策 6点
・インターン 7点
・OB訪問 6点
・ES対策 6点
・会社研究 5点
・その業界に特化した就活イベント 4点
・試験対策 4点
・合同会社説明会 4点



●まずは会社研究と自己分析


一般企業では業界内でのその会社の立ち位置や強みなどを知っていることがポイントになりますが、
出版社だと、その会社の刊行物や個性などの知識を持っているかが重要です。

例えば、一般企業のジョンソン・エンド・ジョンソンは業界内では生活用品が強いため、
競合他社に比べて生活用品の分野で何ができるかということをアピールポイントにしたりします。

具体的にシャンプーでいえば、

「資生堂はTSUBAKIを出していて、一定の年齢の女性の客層に受けているから、
 ジョンソン・エンド・ジョンソンでは別の客層にターゲットをしぼる、
 もしくは同じ客層に向けてあえて別のニーズを持った商品を展開すると面白いのではないか」

就職活動ではそういうことを質問や主張に盛り込んだりして、
業界内の立ち位置や強みを知っているということをアピールするわけです。


一方出版社は、ダイヤモンド社のようにビジネス書に強いなど得意分野がある会社もありますが、
だからといってほかのビジネス書が強い会社(東洋経済新報社やプレジデント社など)が、
競合である、という意識はありません。

同じ著者の本をそれぞれ別の会社が出していることもたくさんあります。
あくまでその会社のなかで面白いコンテンツを生み出せば読者は読んでくれるはず、
面白い本さえ出せれば、他社がどんな本を出していようが、
極端な話、関係ないと考えているのです。

知識やアピールポイントとして求められるものに関して、
一般企業と出版社には、そういう違いがあります。 


面接等ではとにかくその出版社で何をしたいのか、が問われます。

出版社に応募してくる学生の数はとにかく膨大です。
でありながら、採用はどの会社も「若干名」。

となると、差は本当に細かいところで表れることになります。

それが、

「自分はその会社に入ったら、何をしたいか。何ができるか」

という部分です。


ただただ「本を作りたい」という人より、
「ビジネス書でこんな著者にこんなテーマで書いてもらう本がつくりたい」
と話せる人のほうが圧倒的に意欲もあり、
かつ一緒に仕事をするイメージがもてるわけです。

そういった明確なビジョンを持っている人のほうが、
意欲(=真剣度)も感じられます。


ですから、いかに、

「ビジネス書でこんな著者にこんなテーマで書いてもらう本がつくりたい」

という言葉がいえるかどうかが重要なわけです。
ただし、これは簡単なことではありません。
当たり前ですが、的外れなことを言っていては、
なんのアピールにもなりません。


その会社の特性や特徴を見極め、
分析して見つけた自分の強みを活かせるか。
いかに自分の強みが会社の個性に的確に合致しているのか、
というアピールをしなければなりません。

それがどれほど合致しているか、
その精度を競うことになるわけですから、
いかに試験を受ける会社を研究をし、
自己分析をしなければいけないかがわかると思います。


●試験対策


出版社の試験といえば超難関で知られています。

SPIのような試験が出るところもありますが、
そんなところはごくわずか。

俗に「非常識問題」と言われている
「常識問題」という名の試験が出ます。

出題範囲は多岐にわたり、
その年のさまざまな出来事を反映した選択問題が出てきます。

スポーツ、芸能、音楽、文化、
政治・経済、社会問題、環境、


などなど。
たとえば、サッカーワールドカップが開催された年ならば、
必ずといっていいほど選手名を答えるような問題が出てきます。

これは、一朝一夕で身につくものではありません。
その年話題になったもの、流行ったものの傾向を振り返り、
詳細までしっかりと把握し、覚えなければいけません。

また、作文問題や校正をさせる問題など、
何度も練習しないと一発勝負では太刀打ちできないものばかりです。


最低でも時事を学ぶ
「朝日キーワード」

漢字問題に対応する
「大学生の就職 マスコミ漢字」

など、
各1冊は読んでおかなければいけません。


私は会社の採用試験も作成しましたし、
その採点も担当してことがあります。


その経験からいえるのは、
本当に1点、2点の差で、
合否が分かれるということです。

それを考えたら、
漢字問題は絶対に間違えられない部分です。

だいたい100点中の10点ほど、
漢字問題が占めることになりますが、
これは絶対に落としてはいけません。
そのために一週間、勉強に集中する価値だってあるくらいです。


●出版社に特化した就活イベント


出版社の就職活動はとにかく「情報が命」です。
こちらの記事は基本的に、

「大学の就職課もなく、周りに一緒にマスコミを受ける人がいない」

という出版社志望の学生を念頭に置いて書いています。
なぜなら、私自身がそうだったからです。


そうなると、情報はほとんど入ってきません。
でも出版社はほかの企業と異なり、
意外とたくさんある業界です。

実際、私も出版社は30社近くエントリーしましたが、
例えば自動車メーカーであればそもそも同レベルの会社は30社もないでしょう。

でも出版社は小さなところを含めれば意外と数が多く、
それぞれの企業の特徴を押さえながら
自己アピールしていかなければいけない。

それを一人で研究して深めていくのは無理があります。
いかに情報を取得しながら知識をつけて、
その企業に対応していくかが重要になります。


そもそも、そんなに出版社があること、
いかに出版社志望といえども、
意外と知りませんし、わかりません。

私自身、就活で知り合った人と話をしたりして、
自分の知らない出版社があることを知り、
知ったそばから受ける、ということをしていました。


では、そのような知り合いや仲間、
もしくは出版社についての情報はどこで得るのかというと、
それが

「出版社に特化した就活イベント」

となります。


どんなイベントがあるかというと、私の時代では(今もそうですが)、
「マスコミ就職読本」(必読書)を出している
創出版(つくるしゅっぱん)が開催しているイベントなどがありました。

かなりコアな出版社ですが、
開催しているイベントはじつにまともなイベント。

私はこのイベントが最も参考になりました。
最初に申し込んだときは、
だいぶ恐る恐るだったのですが、
行ってよかったと思ったものです。


ほかにも、私が先日スピーカーを務めさせていただいた、

「T.O.P&M 出版・マスコミ就活応援セミナー Terminal of Publishing & Mass media」

こういったセミナーもあります。
社団法人が行っているということもあり、
学生は入場無料という破格の待遇。
もちろん、私もボランティアで参加させていただきました。

こちらは3月にも面接対策講座など開催するようなので、
よろしければチェックしてみてください。


こういったイベントに行くことは、就活をする上で絶対に損はしないし、
一人で出版社の就職活動をする場合、
こういった機会にどれだけ恵まれるかが、
自分以外の「出版の知識」を深める、
(自分の視点だけではないものが得られるという意味で)
とてもいいスパイスになってきます。


ここまで出版社の就職活動についてみてきましたが、
とにかく出版社は応募人数の多さに比べて採用は若干名。

そのため採用のレベルは高いです。

しかし、本気で出版社を目指す人なら、
必ずどこかの出版社には就職できる、
私はそう断言できます。


それはもちろん、
私が今の出版社に限らず選考をクリアしていったからでもあるし、
そのやり方を知っているからでもあります。
そして出版社の内情を知っているからでもあり、
希望も知っているからです。


本気で出版社に行きたいと思っている人は、
よろしければブログをチェックしていただければと思います。
本格的にシーズンに入ることもあり、
これからは就活関係の更新頻度を上げていきたいと思います。


次回のテーマは
大手三社と中小出版社について、です。
なぜ私が、必ず出版社に就職できると断言しているのか、
その理由についても触れたいと思います。

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