今回は7月15日に配本となった新刊、

『やらない決意』(井口晃 著)

という本について、
ご紹介したいと思います。
978-4-7631-3565-0
この本ですが、
私としては久しぶりの、
初版から大部数で勝負する一冊となりました。

会社としても、
ベストセラーの第二弾ではない作品で、
ここまでの初版部数はそうあるものではありません。

理由は単純で、
井口さんがこれまでに、
ベストセラーを出したことのある、
「ベストセラー作家さん」のお一人だからです。

ビジネス書をふだん読まない方は
あまり聞きなじみがないかと思いますが、
ビジスネ書をふだん担当する編集者であれば、
ピンとくる方がたくさんいらっしゃることと思います。

現在はアメリカを拠点に、
台湾、シンガポール、南アフリカなど、
世界各地でセミナーを行いながら、
ビデオメッセージを配信する「スピーカー」としても活躍しています。

日本ではあまりなじみがありませんが、
井口さんのビデオメッセージを見るためにフェイスブックに登録している人が、
アメリカだけで約3万人いるというから驚きです。

これは日本では井口さんだけの快挙で、
まさに世界で活躍する日本人の一人と言われています。

そんな井口さんと、
「絶対に10万部以上の本をつくろう!」
という合言葉のもと、
1年間かけて本書を作ってきたので、
出来上がった感慨もひとしおです。

編集者としても、
この本では通常の書籍にはあまりないポイントがいくつかありました。
それはまた次回の記事でご紹介するとして、
今回はそんな井口さんの新作、
『やらない決意』をご紹介いたします。


私たちは、誰しもが多かれ少なかれ、
「こうなりたい」という目標や、
「いつかこんなことをしたい」という夢があると思います。

でも、ほとんどの人は、
その目標や夢をかなえることはできません。

これは自己啓発書やビジネスの最大テーマのひとつであり、
同時につねに議論されている永遠のテーマでもあります。

「夢や目標をかなえる方法」

この方法をみんな探しているし、
その方法を知っていれば、
人生はどれだけ充実したものになるだろうと、
私だけではなく、誰もが想像するのではないでしょうか。

本書は、その誰もがほしがる答えに対して、
井口さんなりの「明確な答え」を出した一冊です。


これまで数多くの実績を積み重ね、
夢をかなえてきた人と、かなえられない人を何人も見てきた井口さんですが、
10年以上の年月をかけて探求し、考え続けて、
ようやくひとつの結論に達したと
私にもお話をしてくださいました。

夢や目標をかなえるために、何をすればいいのか?
――それは、「意志エネルギーを満たすこと」です。

「意志エネルギー」と言われても、
ほとんどの人が「?」だと思います。
私も最初、聞き返してしまいました。

意志エネルギーとは、
私たちすべての人が等しく持っている、
「行動するためのエネルギー」のことだと言います。

私たちは行動できないとき、
「行動力がないからだ」といって、
「体力」がないかのように考えたり、
行動に対する心構えが至らないからと考えたりします。

しかし、それは大きな大きな誤解なのです。

なぜなら、

――じゃあ体力があったらみんなやりたいことのために行動しているか?

といったらやっぱり行動していないし、できていません。

――じゃあセミナーに行ったり、本を読んだりして心構えを身に着けたら行動できているか?

といっても、やっぱり行動できていない。
つまり、行動できないのは、
行動力や心構えではない、
もっと別の要因によって規定されているというのです。


この話を聞いたとき、
「なるほど!!!」と強く思いました。


確かにそうだな!という実感がすごくあったからです。
ブログの「はじめに」「はじめに➁」でも書いたように、
私にも目標やら夢みたいなものがあります。
これに対してやるべきことも頭にはあるけど、
ずっと一歩踏み出せなかった。

それはたしかに、
体力とか心構えのありなしではありませんでした。

行動できるかどうかは、
「意志のエネルギー」が十分にあるかどうかで決まるのです。

どんなに体力があったり、ノウハウを知っていても、
「やろう!」という意志のエネルギーがなければ、
行動は生まれない、ということです。

意志のエネルギーは一日のなかでどんどんすり減っていき、
寝て休息をとることで、また朝に回復します。

でも、人と会って気を遣ったり、
仕事で嫌なことで気をもんだり、
返さなければいけない連絡に気をそがれたり、
そういった「気」を消費することによって、
「何かをする」という「意志のエネルギー」がどんどん消費されていってしまうのです。


言い換えれば、
人は何かをするために使える「気」の量、回数が決まっているということ。


人生において心臓が脈打つ回数は決まっている、
というのと似ているかもしれません。

そしてほとんどの人は、
この、限られた「気」のエネルギーを、
メールを返すかどうかと考えたり、
どこでごはん食べようとか、
今日はどんな服を着ようとか、
最近金欠だなとか、
どのお店が安いかなとか、
そういった「本当にやりたいこと」とは異なることによって
浪費しているのです。

その浪費をやめて、
「気」のエネルギーをちゃんと「やりたいこと」に使っている人、
そういう人は必ず「本当にやりたかったこと」ができるし、
逆に、夢を実現している人は必ず、
「やりたいこと」にしか「気」のエネルギーを使っていないといいます。


さて、ようやく本書とつながってきますが、
「気」をムダに浪費しないための指南書が今回の
『やらない決意』という一冊です。

私たちは意識せずに「気(意志)」のエネルギーを浪費しています。
それをなくして、やりたいことに集中させるためには、
なにをなくせばいいのか、
なにを「やらない」と決意すればいいのか、
それを超具体的に書いています。

大きく分けると、
「時間」「お金」「人間関係」「常識」
この4つにおいて、
「気」を使ってしまうことをやめれば、
浪費は避けられます。


たとえば、
朝はテレビの天気予報や占いを見ない。

たとえば、
朝に事務的な書類は絶対に作らない。

たとえば、
ビジネスマンほど、日経新聞は読まない

たとえば、
お金で解決できる問題は自力で解決しない


などなど。

簡単なことから、「なるほど!」と思うことまで、
幅広く掲載しています。

自分自身もそのなかのいくつかから始めていますが、
やらないことを決めて、それを実行すると、
心も身体もすごくスッキリした気持ちになります。

そしてそのスッキリした分を使って
「何をしようかな」と好きなことに目が向くようになるのです。

すべてを行うのは難しいかもしれません。
でも、本当に自分を変えるためには、
これ以上、実践的で役立つ本もないと思います。

詳しい目次や著者のプロフィールなどは、
アマゾンに載せた説明のほうが
わかりやすいと思います。
(内容紹介もたぶん…同じ自分が書いているのに不思議笑)

やらない決意
井口 晃
サンマーク出版
2016-07-19


自分の「行動」を少しでも変えたいと思う人は、
絶対に読んでみる価値はあると思います。

これからのビジネスマンの生き方に対して、
だいぶ多くの示唆を含んでいる一冊だと思います。


その意味で、井口さんの「集大成」の一冊であり、
井口さんから

「この本を遺作にしてもいいくらい、最高傑作に仕上がりました」

と言ってもらえた一冊です。

ぜひ読んでみてください!