2010年10月に『体が若くなる技術』という本を作りましたが、
この度その著者である、
日本医科大学教授の太田成男先生の退任記念祝賀会に
参加してきました。

太田成男
サンマーク出版
2010-10-19

退任記念祝賀会に参加するのは、これで二度目です。
前回は『脳からストレスを消す技術』の有田秀穂先生の
退任記念祝賀会に参加させていただきました。

 





退任記念祝賀会とは大学の教授が退任をされる際に
開かれるパーティのことです。

専門書を作る出版社の編集者ならまだしも、
一般書を作る編集者で、
退任記念祝賀会に二度も参加できるというのは、
とても貴重で、すごく幸せなことだなぁと、
しみじみうれしく思います。

というのも、
退任記念祝賀会、もしくは退任記念パーティというものは、
誰しもができることではなく、
ごく限られた先生方でなければできないことだからです。

たとえばその大学を代表するような、
顕著な実績を残されている方でなければ、
そうそう簡単にはできない、
そんなイメージがあります。

もちろん規模の大小を問わなければ
みなさん、やっていらっしゃるのでしょうが、
少なくとも私たちのような
出版社サイドの人間が参加させていただくほどのパーティとなると、
なかなかできる人はいないでしょう。

当たり前ですが私たちは、
大学関係者や各地の同業の研究者をはじめとした学術畑の方々、
研究内容をもとにした商品開発などによって連携している産業畑の方々、
そういった方々のあとに声がかかります。

つまり、最低でもある程度の規模で行うことになり、
それだけ時間や労力、そしてお金もかかります。
会場はそれなりのホテルで行うことになります。

ですから、自然と、それだけの実績ある先生しか、
できないわけです。


そんな貴重な場に、
二度も参加させていただくのは、
本当にありがたいことです。

今回、私のほかにも先生と直近でお付き合いのある
出版社の編集者さんがお二人参加されていました。
お二人とも地位のあるベテランの編集者でしたが、
退任記念祝賀会というのは初めてとおっしゃっていました。

太田先生とご一緒させていただいた
『体が若くなる技術』という本は、
本当に私が担当した健康本のなかでも、
最も理論がしっかりしている、
信頼性のある本です。

自画自賛のようで、少々恐縮ですが、
おそらく太田先生も、
この本の内容を認めてくださっていて、
お声かけくださったのではないかと思います。

今回の祝賀会には、
100名を軽く超える方々が参加しており、
著名な先生方がとにかく全国から集結していたのですが、
そのなかのお一人が祝辞のなかで、
「この本は本当に内容もしっかりしていて、かつ実用的」
と絶賛してくださいました。

これはなんともうれしい言葉でした。

編集者の本づくりの仕方には
さまざまなものがありますが、
専門家の方が語る内容を一般読者に届けるよう落とし込む際、
どうしても専門家から見ると、
極端な話になってしまいがちです。

もちろんすばらしい本もちゃんとたくさん存在するのですが、
ほとんどの本が専門的すぎて一般読者には届きにくかったり、
一般読者によりすぎていて、
専門的には大事な要素やトピックには触れていなかったりします。

その両方から見て、
ちゃんと理解できる、洗練された内容にする。
それが私は大事だなと常々思います。
(売れるのは一般読者にぐっと寄った本なのですが、
ちゃんとそのバランスを意識したうえでそのバランスを貫けるということが)

太田先生のご著書は、
私はまだ1冊しか担当していません。
でも、1冊しか担当していなくても、
その1冊で著者の方々と長く信頼でつながっていく。

それが編集者としての理想であり、
今後、ますます求められるべき編集者の姿ではないかなと思います。

今回の祝賀会では、
前半がおよそ2時間のご講演、
後半が着席でのパーティでした。

太田先生の人柄によるものでしょうが、
いい意味で緊張感のない、
終始打ち解けた雰囲気の会でした。

祝賀会に参加することが偉いわけでもなんでもありませんが、
著者の方にとって大事な一冊をつくることで、
その信頼関係が途切れず、
著者の方のメモリアルな場に立ち会える。

そんな生涯付き合えるような編集者になれたらなと、
思ったのでした。


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